由比漁港

由比漁港（ゆいぎょこう）は、静岡県静岡市清水区に位置し、駿河湾に面した歴史ある漁港です。この漁港は、特に「桜えび」の水揚げで全国的に有名であり、日本国内でも桜えびが獲れるのは駿河湾だけとされています。由比漁港では、春（3〜6月）と秋（10〜12月）の年に二度だけ桜えび漁が解禁され、新鮮な桜えびが市場に出回ります。桜えびの他にも、シラスやカツオ、アジ、イワシなども漁獲され、静岡の食文化を支える重要な漁港の一つです。

由比漁港周辺には、新鮮な海産物を楽しめる飲食店や直売所があり、特に「桜えびのかき揚げ」や「生桜えび丼」は観光客に大人気です。また、毎年開催される「由比桜えびまつり」では、水揚げされたばかりの桜えびを求め、多くの来場者で賑わいます。

さらに、由比漁港のある由比地区は、東海道五十三次の宿場町としても知られ、歴史的な街並みや、歌川広重の浮世絵にも描かれた「薩埵峠（さったとうげ）」からの絶景が楽しめます。駿河湾の豊かな恵みと歴史が交差する由比漁港は、食と観光の両面で魅力あふれるスポットとなっています。